こんにちは。カオルです。
最近、アイドリングの回転数が異常に低くなることがありました。
通常は550~600rpmくらいでしたが、時々500rpmを下回ったり、400rpmを割ることもありました。
400rpm以下だとエンストしそうになりますが、ギリギリエンストはしない。
それでもエンジンが止まりそうになりブルブルしてます。
アイドリングが不安定な原因として、
・IAC(アイドルエアコントロール)バルブの不良
・スロットルボディの汚れ
・エアフローメータの異常
・エアフィルターの汚れ
などが考えられますが、DTC(ダイアグ)の履歴がないことから、
「IACバルブやエアフローメータが完全にダメになった」訳ではないようでした。
(もしこれらが完全に死んだらDTCが点くはず)
エアフィルターの汚れもないし・・
スロットルボディ―も、スロットルを開けて奥まで見てみてもそこまで汚れているわけではない…
となると、一番怪しいのがIACバルブ。
「完全に壊れているわけではないが、IACバルブの動きが悪くなっていて、バルブの開閉信号に対する
反応が遅れるため、一時的にアイドリング低下が起こるのではないか」
という仮説になります。
IACバルブは、ECUがエアフローセンサー、吸気温センサー、水温センサー、スロットルポジションセンサーなどの情報を基に、最適なアイドリング回転数を計算してパルスをIACバルブに送ります。
IACバルブはステッピングモーターになっていて、パルスが送られるとピントルが動き、
スロットル全閉の時にエアクリーナからの空気をエンジン側にバイパスする空気量を制御しています。
ロードマスターの場合、50段階ぐらいピントルが調整できるようです。
本当はIACバルブを専用の設備につないで、パルスを送って動きを見る単体検査ができるといいんですが、当然そんなものは持っていないので、他の原因が見つからない以上決め打ちで交換してみるしかありません。
今回はワールドパフォーマンスサービスから、社外品のIACバルブを購入しました。
Ultra-Power 2H1044 と書いてあります(5973円)
ねじも同梱されていました。
交換作業
(1)バッテリーのマイナスケーブルを外す(8mm)
(2)レゾネータを外す(1/2インチ×2、マイナスドライバ)
(3)IATセンサコネクタ、デスビへのエアホースを外してダクトを外す
(4)IACバルブのコネクタを外す
さてスロットルバルブの下についているのがIACバルブですが、T20のトルクス2本で留まっています。
手が入りにくく、工具もうまく入りません。
この状態で無理すると、ネジを落としてしまう恐れが高いです。
そこで、オルタネータについているブレース(補強バーのようなもの)を外して手の入る隙間を確保します。
ハーネスを留めている部位を手で外してから、上のナット15mm、下のナット9/16インチを外し
ブレースを外します。
これで手と工具が入るスペースができたので、作業がやりやすくなります。
外したIACバルブ、手で押してもピントルはびくともしない。
サービスマニュアルには、ピントルを押すとダメージがあるからあんまり動かすなと書いてありましたが、手では全然動きませんでした。
サービスマニュアルの指示:
・IACバルブのピントルを押したり引いたりしないでください。動くほどの力をかけるとウォームギアを損傷します
・IACバルブを液体クリーナーや溶剤で洗わないでください。洗う場合はGM指定クリーナー(1052626 or GM X-66)を使用してください
外したIACバルブ。汚れています。
Oリングがスロットルボディ―側に取り残されるので、忘れずに取ります。
新品のIACバルブのOリングには、エンジンオイルを薄く塗ります。(サービスマニュアルの指示)
IACバルブの通路は、汚れていませんでした。
カーボンやオイルで真っ黒になっているスロットルなら洗浄が必要なのでしょうが…
ネジを落とすとやっかいなので、下に軍手をしいて作業しました。
T20のトルクスはあまりトルクはかけないように注意します(マニュアル指示3N/m)
交換が完了したら、元通り組み直して
IACバルブのポジションリセットを行います。
・少しだけアクセルペダルを踏んで、エンジンをかける
・アクセルペダルを離す
・5秒間エンジンを回す
・エンジンをOFFにして10秒待つ
・エンジンを再スタートする
・アイドリングが正常であることを確認する
エンジンをかけたら、しばらく1300rpmくらいになって、その後正常範囲に自動調整されていきました。
しばらく走行しましたが、今のところは問題なくアイドリングしています。
しばらくこれで様子を見てみようと思います。
今回の工数:1H
費用:5973円