クルマのDIYをはじめるのに必要な工具は?

こんにちは。カオルです。

 

これから自分のクルマをDIYで直してみたいと思うけれども、何からやっていいかわからない人は多いのではないでしょうか。

 

クルマやバイクを自分でいじる人って、漠然と、いじれるようになりたいなーどうしたらいじれるようになるのかなー、なんてことは思っておらず(たぶん)自分でやってみたくてしょうがないからやってるんだと思います。

 

あれこれ自分で試行錯誤しながら、時には軽くケガしながらも、そのプロセスが楽しいから、続けられるのだと思います。

 

それを踏まえたうえで、クルマのDIYに挑戦してみたい方に

必要な工具についてお話しします。

 

どんな整備をするかで決めよう

まずは基本的なメンテナンスを自分でやってみるところから始めましょう。

・エンジンオイル交換

・タイヤローテーション

・エアクリーナーフィルター交換

・ユーザー車検

などがあげられます。

これらをDIYするのに必要な基本的な工具を紹介します。

 

ジャッキとウマ

車体を上げるのに必要な工具が、ジャッキとウマ(リジッドラック)です。

 

自分の車検証をみて、車両重量を確認します。

車両重量+自分の体重を上回る耐荷重のジャッキ、ウマを選びましょう。

 

ホームセンターで売っている小さなジャッキや、折り畳みのウマではちょっと心もとないです。

DIYのためにはきちんとした自動車整備用のものを買うのが良いです。

自動車整備用工具と言えば、「ストレート」や「アストロプロダクツ」が有名。

専門店でそろえれば、大体のものは大丈夫です。

 

・写真のジャッキは ARCAN「アルカン」3.5tフロアジャッキです。

13000円でヤフオクで購入。頑丈で使いやすいけれども、重量が40kgもあるので、持ち運びがしにくい・・・ 最近ではもうちょっと軽いのもあります。

 

・写真のウマは「ストレート」で購入。1台2500円くらい。

タイヤローテーションや車検ではどうしても4輪とも上げる必要があるため、ウマはできれば2台でなく4台をおすすめします。

ボックスレンチ

これが最も使用頻度が多いです。

ボルトのサイズ別にソケットがあり、ラチェット機能のついたレンチに取り付けて使用します。

狭い場所などではエクステンションバーを付けたり、ユニバーサルジョイントをつなげ手ボルトを緩めることができます。

ミリサイズのソケットは、8、10、12、13、14、17、19、21mmがあれば大体事足ります。

 

アメ車をいじるのであれば、インチサイズが必要です。1/4、5/16、3/8、7/16、1/2、9/16、5/8、11/16、3/4インチがあれば、だいたいいけます。

 

ラチェットレンチは、首振りタイプのものを使うようにしましょう。首振りがないタイプだと、直角でしか回せないので、手が入りにくいところのボルトが緩められません。

 

ラチェットレンチの他に、ラチェットがついてないけど長いハンドル(スピンナーハンドルとよびます)がありますが、こちらはボルトに強いトルクがかかるときに使用します。長いのでてこの原理で大きな力がかけられます。

 

また、ボックスレンチには、ソケットとラチェットレンチを四角い凹凸へ差し込むようになっていますが、その四角のサイズにも種類があります。

 

こちらは、内装などの小さなボルトを扱うのに便利な1/4sq(よんぶんのいちスクエア、よんぶんのいちスケとよびます)です。

こちらはセットで2000円位で買えます。

 

通常のボックスレンチの結合部の四角は3/8sq(9.5ミリともいいます)です。

しかしスピンナーハンドルのように大きなトルクをかける場合、3/8sqでは、ネジ切れて壊れてしまうことがあります。

 

そこでもう一回り大きい四角で、1/2sq(12.7ミリ)というサイズを使います。

1/2sqの四角に3/8のソケットを付けることはできないですが、アダプターと呼ばれる片方が1/2sqもう片方が3/8sqになっている連結部品を使えば、1/2sqのスピンナーハンドルに3/8sqのソケットを使うことができます。

 

まとめますと、最低限必要なボックスレンチのセットはこれ。

・3/8sq ソケット 8、10、12、13、14、17、19、21mm

・(外車をいじる人)3/8sq ソケット1/4、5/16、 3/8、7/16、1/2、9/16、5/8、11/16、3/4 インチ

・ラチェットレンチ3/8sq(首振りが望ましい)

・スピンナーハンドル1/2sq

・アダプター(1/2→3/8sq変換)

・ユニバーサルジョイント(3/8sq)

・(内装をいじる人のみ)1/4sqボックスレンチセット

・エクステンションバー(短い・中くらい・長いの3種類は欲しい)

メガネレンチとスパナ

メガネレンチ、スパナは主にボックスレンチの入らない狭い場所で使います。

 

ボルトをナメてしまうと外れなくなってしまうため、通常は6点以上をしっかり支える6メガネレンチを使います。

メガネレンチが入らない、もしくは緩めるスピードを上げたい場合はスパナを使います。

これらもボックスレンチと同様のサイズがそろっていればいいでしょう。

・メガネレンチ 8、10、12、14,17、19、21mm

・スパナ 8、10、12、14,17、19、21mm

・(外車をいじる人)1/4、5/16、 3/8、7/16、1/2、9/16、5/8、11/16、3/4 のメガネレンチ、スパナ

 

KTCなどのハイブランドと、ノーブランド品は何が違うの?

工具を選ぶとき、KTC等の有名ブランドとホームセンターにあるようなノーブランドがあります。有名ブランドとノーブランドには値段差があるため、どちらを選ぶべきか迷うことがあるかと思います。

 

結論から言いますと、これらの違いは「精度」と「耐久性」の違いです。

有名ブランドの工具はボルトに「しっかり」噛みつくのですが、ノーブランドの工具は微妙にゆるかったりします。

 

通常使うにはそれほど影響がないのですが、錆びて固くなっているボルトやナットなどを扱う時、差を感じることがあります。

安いノーブランド品を使うと、その微妙な精度のわるさでボルトをナメてしまい外せなくなったことがありました。

 

そういうわけで、ボックスレンチ、メガネレンチ、スパナだけは、できればKTCクラスのものをお勧めします。

その他のものは、ノーブランドのものでも問題ないと思います。(DIYレベルでは)

 

プロの整備士は、最低でもKTC、MACツールあたりを使っている人が多いです。(Snap-onまでは高くて手が出ないので少数派)

これはお客さんのクルマをいじるためで、様々なトラブルに会うプロにとっては安い工具は使わないのが普通です。

 

・DIY:とりあえず目的の整備を完了できればよいレベルの工具

・プロ:作業を素早く、正確に処理でき、かつ手首などへの負担が少ない高耐久・高精度の工具

この違いを知っておきましょう。

 

トルクレンチ

トルクレンチは、主にホイールを締めつけているナットを締めるのに使います。

ホイールナットは、ゆるすぎても締め過ぎてもいけないので、必ずトルクレンチを使用しましょう。

 

ホイールナットのトルクはおよそ135N・m位なので、その範囲をカバーできるトルクレンチであれば、ブランドは気にしなくてもいいと思います。

手元のハンドル部分を回してトルクをセットして使います。

締め付けていくと規定のトルクに達した時、「カチッ」と音がします。

 

注意点:規定トルクで締め付けるための工具なので、トルクレンチで普通の締め付け作業や、ボルト外しなどは行わないこと。(精度がおかしくなります)

 

今なら安いものならば3000円台から買えるでしょう。

 

ドライバー

 

ドライバーは、ボックスレンチの次に良く使う工具です。

プラスドライバーはサイズが大、中、小と3種類あります。(大きい方から、3番、2番、1番とよびます)

3種類そろっているのが理想。頻度としては、2番が最も多く、次いで3番、1番の頻度。ここをケチってしまうとねじ山をナメて苦労しますので、できるだけそろえましょう。

マイナスドライバーについては、1種類長めのものがあれば十分です。

また、ドライバーは必ず「貫通式」を選んでください。

ドライバーの頭をハンマーでたたくことが多いので、貫通式でないとすぐ壊れてしまいます。

・プラスドライバー 1、2、3番(貫通式)

・マイナスドライバー(貫通式)

 

オイルフィルターレンチ

オイルフィルター交換時に必須となります。

ホームセンターなどには汎用の調整式のが売っていますが、

ものによっては自分の車では隙間がなくて使えないことがありますので、

専用品をつかうことをおすすめします。

 

 以上が、DIYを始めるときに最低限必要な工具です。

これらがそろっていれば、基本的なメンテナンス(オイル交換、タイヤローテーション、ユーザー車検)はできるようになります。

 

 

さてここからは、もう少しつっこんだ整備や、故障修理には必須になる工具たちを紹介します。

DIYになれて来たら、必要に応じて買い足していけばよいと思います。

 

プライヤー類

こちらは上から、バイスモンキー、バイスプライヤー、ウォーターポンププライヤーです。

 

バイスプライヤーは、固くてレンチが歯が立たないようなボルトなどを強く挟み込める工具です。

ぱっと見使い道が少なそうですが、日々整備してると結構使う機会があります。

 

ウォーターポンププライヤーは、パイプのような太さがあるものを挟んで回せる工具。リング類の取り外しや回り止めなどに良く使用します。

 

こちらはハンドプライヤーとラジオペンチ、ニッパー

ハンドプライヤーは、ワイパーアームを曲げたり、針金を曲げたりと、ちょっとした加工に使っています。

ラジオペンチ、ニッパーは主に電装系の修理に使います(配線を切る等)

 

モンキーレンチ

ボルトサイズが調整できるレンチ。

メガネレンチやボックスレンチでは合わない大きいサイズのボルトナットを緩めるのに使います。

2本使ってアライメント調整などができるようになります。

 

ヘキサゴンレンチ

六角ボルトを使っている部分をいじるのに必要。ブレーキキャリパーボルトなどに使われています。

ミリとインチがあり、アメ車をいじっている私はインチをよく使います。

 

ハンマー・プラスチックハンマー

ベアリングの打ち込みや、ガーニッシュの打ち込みに使用します。

プラスチックハンマーは部品にキズを付けずに叩くことができるように、プラスチックの表面でできています。通常のハンマーより、こちらを使うことが圧倒的に多いです。

 

トルクスレンチ

時々このトルクスねじが使われていることがあるため、これを使います。

ねじ山が星形になっているので、プラスネジよりも大きなトルクが必要な部分などに使われています。

 

精密ドライバー

100均で買えます。主にコネクターを外すために隙間に入れ込んでこじったり、キーケースを開けたりします。

 

いかがでしょうか。

工具は最初は最低限必要なものだけそろえて、

やっていくにつれ必要になった時に都度買い足していけばよいと思います。

 

まずは簡単な作業から、安全には十分注意してやってみましょう。

きっと新しい発見がありますよ。

 

それでは、また。

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