その保険、どうしても必要ですか?

こんにちは。カナメです。

 

毎月の家計の大きな支出、それは保険です。

日本には数えきれないほどの保険があります。

生命保険、医療保険、終身型、掛け捨て、養老保険、学資保険、がん保険・・・いったい何を選べばいいのでしょう?

 

なんか、よくわかないから、とりあえず、CMでやってる保険の相談窓口的なところに相談しに行くか・・・って人は、保険業界の「カモ」と呼ばれます。

 

ほけんの窓口に行く前に、この記事を読んでからもう一度考えてみましょう。

 

保険のしくみとは

保険ってみんな入っているから、必要なんだろうな・・・と思う人は多いです。

しかし、その人の個人の事情によって、必要な保険は大きく異なります。

保険はそもそも、不幸な出来事により被る「壊滅的な経済的損害」を避けるために作られました。

 

逆を言えば、その不幸に伴う「壊滅的な経済的損害」がない保険は不要ということです。

 

保険会社が保険料(※1)を決めるときは、事故の発生率を統計的に割り出し、その損害額が保険に入ってる人にきちんと支払われるように計算されています。

 

※1 保険会社に支払うお金を「保険料」 損害を受けたときに支払われるお金を「保険金」と呼びます

 

ここまでは、あたりまえのことですね。

単純に損害をカバーするための保険料を「純保険料」といいます。

しかし、ここからが、ちょっとあやしいのです。

 

決して公開されない「付加保険料」

私たちの支払う保険料は、純保険料だけでできているわけではありません。

純保険料に加えて、「付加保険料」が追加されています。

「付加保険料」とは、損害をカバーするために使われる以外のお金です。

まず会社の社屋、社員への給料、CMのタレントのギャラ、グーグルに上位検索されるためのリスティング広告料(グーグルに払います)、パンフレット作成、保険代理店へのキックバック料などなど・・・

 

それに、会社の利益を乗せたものが、私たちの払う「保険料」になります。

そして、この付加保険料の内訳は決して公開されません。

 

つまり、「一般的にCMを大々的に打っているような大手保険会社の保険は、それらのコストと利益が保険料に上乗せされているのでその分高い」ということです。

 

複雑な保険が多いのはなんで?

終身型と呼ばれるとある生命保険を例にとってみましょう。

これは、掛け捨て(月々で払った保険料は月ごとに無効になる)と比べて割高ではありますが、払いこみ終わると一生涯保険金がもらえるというものです。

 

なんだか掛け捨てに比べてとても安心しますね。

しかし、計算してみると、掛け捨てと比べたときの損益分岐点が105歳だったりします。

 

果たしてそんなに生きる人がどれだけいるでしょうか・・・

 

次に、貯蓄型と呼ばれるものがあります。

掛け捨てより保険料は割高ですが、一定期間保険を使わないと、幾分かの利子をつけて返金してくれます(満期返戻金)

保険料は所得税から控除されるし、とってもお得感があります。

 

しかし、掛け捨てと比べてみると、割高に払った分のお金が戻ってくるだけで、たいして得していないことがあります。

しかも、途中解約すると大きく損をするというおまけつき。

 

それって、本当にお得でしょうか・・・

 

つまり、「掛け捨て保険はわかりやすいが、その他の複雑な保険は分かりにくいうえに、実際は損をすることがある」ということ。

 

もうお分かりですね。

 

保険は全て、保険会社が確実に儲かるように設定してあり、複雑な保険ほど、利益率が高いのです。

保険の窓口的な保険代理店は、お客と契約した保険料の中からキックバックを受けることでビジネスを成り立たせていますから、お客さんには利益率の高い保険を勧めるのは当然のことなのです。

倫理的にはともかく、商売ですからそれはしかたありません。

しかしだからこそ、私たちが賢くならないと永遠にカモにされるだけです。

 

何の保険を買えばいいの?

まず、誰もが思いがちな常識から疑ってみましょう。

生命保険・・・

その人が亡くなることで、家族が 「壊滅的な経済的損害」 を被る場合、掛け捨ての保険に入るべき

たとえば、夫が1人で専業主婦と小さな子供を抱えているような場合です。

しかし、共働きだった場合、果たして生命保険はそもそも必要でしょうか?

働きながら、子供を支える経済的基盤があれば、そもそも生命保険は不要かもしれません。

住宅ローンを抱えている場合も、団信に入らされますからチャラになり、さらに国民年金に入っていれば遺族年金も出ます。

 

医療保険・・・

医療保険、日額1万円、最大180日の医療保険があったとしましょう。

不幸なことに入院してしまい、保険金を満額受け取れたとしても、180万円です。

それが「壊滅的な経済的損害」にあたるかどうか・・・

つまり180万円貯金があれば、そもそも不要です。

 

がん保険、先進医療保険・・・

日本には高額療養費制度があります。入院により何百万かかったとしても、保険適用の治療ならば月々の支払い上限は10万円を切ります。

保険適用外の先進医療を受けたい!と明確な意思を持っている人ならいいですが・・・それにしても細かい制約が多く、見落とすと保険金が出ないケースもあります。

 

このように、保険は必要最低限の掛け捨て保険に入るだけで、十分に賄えるし、そもそもいらない保険が多いことは、事前に知っておくべきでしょう。

 

複雑な貯蓄型保険に入るくらいなら、差額を自分で資産運用した方がマシです。

まとめ

我が家で入っている保険は、

・自動車保険

・家の火災保険(掛け捨て)

・健康保険

・雇用保険

・介護保険

・厚生年金保険

以上です。

 

各々の家庭の事情により、必要な保険はもちろん違います。

保険会社が不要だと言っているわけでもありません。

しかし、ただ漫然と保険会社に行ったところで、カモにされるのがオチです。

なぜなら彼らには「あなたには保険は必要ありません」と言えないから。

 

保険は、不幸な目にあったときに当選金が出る「宝くじ」としくみは同じです。

大切な人の命の重さでもなければ、かわいい子供のための愛情でもありません。

出てくるのはたんなる「お金」です。

 

私たちが事前に考えるべきことは、

・その保険が適用されることで 「壊滅的な経済的損害」 が回避できるか

・保険料のかわりに貯金すれば、不要ではないか

・それが本当に、必要なのか

・複雑な保険は一切無視してよい(掛け捨てで十分)

・ていうか、貯金があれば保険はいらない

あと、「無料のファイナンシャルプランナーによる相談」も、特定の保険会社からキックバックをもらっているので、保険の窓口同様、オススメしません。

FPに相談するなら、有料で中立的な立場の人に依頼してください。

 

節約するには、だまされない知識も必要なのです。

もう少し詳しく調べたい方は、後田亨さんの本をおすすめしておきます。

よく考えて、自分に必要な保険を賢く選び抜きましょう。

それが家計の節約につながります。

それでは、また。

 

(おまけ)私の入っている保険で、ひとつだけ最も割に合わないものがあります。それはなんでしょうか・・・?

 

 

 答えは厚生年金保険。とほほ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする